「社会人基礎力」は、経済産業省が2006年に提唱しています。
学生から社会人になるにあたり、「学生」と「社会人」の考え方に違いがあります。
学生時代に社会人の考え方に触れてみましょう!
「社会人基礎力」の「チームワーク」について考えてみましょう。
「チームで働く力(チームワーク)」
~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~
(上記:経済産業省 社会人基礎力のホームページから、引用)
「チームワーク」というと頭に浮かぶのが、スポーツの団体競技です。
社会、会社で仕事を上手にする場合、このスポーツの「チームワーク」と少し違ってきます。
その違いは、社会、会社では、役職等の上下関係を重んじて行動をする必要があるからです。
学生時代のスポーツのクラブ活動にも厳しい上下関係はありましたが、実際の試合では、先輩後輩の上下関係なしに
勝利に向けて運動していたと思います。
会社では、経営者、上司、先輩、お客様と仕事をします。
その上では、マナーやお客様への対応を十分にして仕事をしていきます。仕事を効率的にして、
お客様からお仕事をいただけるように働いています。
小学校から高校迄のことを思い出してください。
皆さんは、授業で先生からの「わかった人」という言葉に対して、わかった場合に自ら進んで手を上げましたか?
手を上げた人もいたでしょうし、わかっていても手を上げなかった経験もあると思います。
手を上げなかった場合、わかっていても回答に自信がなかったり、恥ずかしかったり、
面倒だと思って手を上げなかったりということがあるかもしれません。
頻繁に手を上げて答える生徒は、先生の印象もよく成績もよい可能性があります。
会社で仕事をする場合のことを考えてみましょう。
皆さんは、入社後、実際の仕事をする前に研修やOJTで仕事のやり方を教えられます。
小学校から高校のように入学から卒業まで、教えられ続けるのではなく、ある期間から、
自ら働くようになります。
会社は、チームで働きます。自ら働くから個人で仕事をしているとも思えるかもしれませんが、
会社は、会社のビジョン、目標に向かって
そして、チームで結果を出していきます。
チームで働く場合、社内での相手の立場によって上下関係を意識した行動や態度で仕事をします。
社会、会社では、学校でいえば手を上げるか上げないかの行動による相手(先生)の評価迄を
考えながら手を上げるという行動をしています。
会社では、相手の方のことを考えて、恥ずかしいからとか面倒からということなしに、
その方から良い評価を受けるように行動する必要があります。
それは、上司の話や質問がわかった場合には、話して、わからなかった場合は、質問する。
自分の考えがあった場合、自分は、こう思いますと上司に話します。
そして、理由を説明します。
上司の判断を仰ぎ、自分の考えと違っていた場合でも、上司の指示に従います。
やり方がわからない場合は、やり方を聞きます。
聞く姿勢は、メモを取りながら聞きます。
会議などの場合で、多くのメンバーが参加して、会議時間も限られている場合のようにその場で詳しく聞けない場合は、
会議終了後に直属の上司に聞きます。
上司は、部下をマネジメントします。
部下は、与えられた仕事をします。
上司は、部下をすべての場面で見ていることは、不可能です。
何人もの部下をマネジメントする上司もいますし自分もマネジメントをしながら、
会社の実績を上げるために働くプレーイング・マネジャもいるからです。
部下は、上司に学校で手を上げて先生に回答するときに恥ずかしいとか面倒という感情を持たずに
伝えなければならないことを伝えなければなりません。
お客様に対しても同様です。
その時にどのような言い方をしなければならないかは、相手を敬った伝え方をしなければなりません。
その上司に敬った伝え方には、「敬語」があります。
上手に仕事ができるようになるためには敬語を学んでおく必要があります。
敬語は、本を読んだだけでは使えません。英語を話すことと同じように、普段から使わないと話せません。
入社後も自分の事を「僕」という社員もいます。
本人は、良いとも悪いとも気づいていませんが、相手の人は、直ぐに気づきその人を判断してしまいます。
始めは、「僕」という言い方はいけない事を指導していただける可能性がありますが、
それでも直さない場合は、その人は、何も言わなくなって「僕」と話す人を
会社では、社員がどのように対応するかによって会社の業績にかかわってきます。
「チームで働く力(チームワーク)」~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~
学校は、お金を払って学ぶ所、会社は、仕事をして、お金を稼ぐところです。
学校では、先生からみたら皆さんは、お客様でした。そう考えると皆さんは、ほぼ同年代の人とのやり取りが
多かったと思います。
社会に出て、会社で働くようになると幅広い年代層の人と仕事をするようになります。
年代層が違うと考え方も受けた教育も違っている可能性があります。
皆さんは、メールでの入社前内定者研修で「アクション」「シンキング」を学んできました。
三番目の「チームワーク」は、今まで学んだ「アクション」「シンキング」を使って実行します。
下記の①~⑥の「力」は、仕事では、自分が、わかっているだけではだめで、
①~⑥の「力」を使って行動にうつす必要があります。
基本は、相手が最終的に喜ぶかです。
この最終的というところが重要です。
相手が喜ばせる為に相手にとって良いことだけを発信するのではなく、自分の状況や相手にとって難しい問題や
悪い結果も相手に
悪い状況も相手に伝えて、相手に良くなるように行動してもらう必要があります。
仕事において、仕事ができる相手の方は、良い状況だけを伝えてくれる人を最終的には、信用しません。
特に上司と部下の関係では、問題を伝えることが出来るかが重要です。
相手の話を聞く聞き方には、「聞く」「聴く」「訊く」「利く」があります。
「傾聴力」の「聴く」は、注意して耳にとめる。耳を傾ける。話を情報として受け入れる。
人の意見、情報などを了承し受け入れるという意味があります。
相手の意見を丁寧に聞くとは、相手の話に対して、考えながら聞くことです。
話の内容、相手の状況、周りの環境、どうしたらよいか、相手に対して自分は、どうすればよいか等を
考えながら聞くことです。
話は、最後まで聞く必要があります。話の途中で口を挟むと相手は、話したい内容を全て話せません。
目標に対して結果を出すためには、いろいろな方法があります。最終的には、同じ結果でもやり方が
違う場合があります。
社会や会社では、人間関係がとても重要です。仕事も人間関係で繋がっています。
それは、商品やサービスは、一社のものだけが売れているのではありません。
商品やサービスは、いろいろな会社が同じ仕様の商品や同じ方法の
サービスを販売しています。人間関係でビジネスは、繋がっています。
人間関係は、相手の人の事を考えていくところからスタートします。
皆さんの友人関係もそこからスタートしたと思います。
その人とは育った環境の違ったはずです。相手の事を思って、相手が良くなることを考えて実行していって、
そこから友人関係に繋がっていったはずです。
会社での上下関係やお客様に対しては、自分の考え方やルールややり方に固執しないで相手のことを
理解して行動が出来ることが必要です。
相手に発信するためには、相手の事を知り相手の現在の状態や状況を知る必要があります。
自分からの相手の人への「発信」は、相手の人の立場や状態、状況によって言い方が変わります。
その判断を自分でしなければなりません。
物事の関係を理解して、相手の気持ちになって考えること。
相手とその周りの人、自分、そして、会社では、会社や製品の歴史も理解しておけば、
関係性が理解できる可能性があります。
社会には、ルールがあります。ルールを学び実行する必要があります。
会社では、約束を守ることは、基本です。
約束を守れないときは、事前に相手の人に伝えなければなりません。
もし、事前に伝えられない状況になった場合は、相手に謝罪して、伝えられなかった状況を
説明して許してもらう必要があります。
社会に出るとストレスが、発生します。ストレスは、生活上でプレッシャーがかかった時に発生します。
ストレスがかかった時、対応するには、どうしてそうなったか、どうしたら良いかを学び対応できるようにすることや
ストレスを発散する方法を
社会で行動に移す場合は、自分の意見をわかりやすく相手に伝えて、相手の意見を丁寧に聞き、
意見の違いや立場の違いを理解して
そこで生じるストレスに対応することが必要です。
◎「自分の意見をわかりやすく相手に伝えて、相手の意見を丁寧に聞き、意見の違いや立場の違いを理解して
自分と周囲の人々や
第一が自分の意見をわかりやすく相手に伝えることです。
自分が自分の考えを持ち行動に移そうとした場合、会社では、社内で働くいろいろな部門の方々の協力を
得なければうまく進めることが出来ません。
第二に相手の人の意見を丁寧に聞くことです。
丁寧に聞くとは、自分の意見に対して相手の人の考えを理解できるように聞くことです。
わからないところは、相手の人に質問しながら聞く必要があります。
第三に相手の人の意見と自分の意見の違いや自分と相手の人の立場の違いを理解することです。
仕事においては、部門の立場によって、考え方が変わってきます。
第四に自分と周囲の人々や物事の関係性を理解することです。
そして、自分の意見や行動によってどうなっていくかを予測して、その上でどのようにすればよいかを
相手の人と話し合って決める必要があります。
「チームワーク」は、チームで働くことです。
チームで働くのは、メンバーの力をフルに発揮させて、一人ひとりの強みを共同の働きに結びつけることです。
会社には、成果を求める目標があります。
チーム(部門)もそれに沿って成果を求める目標を立案します。
部門には、チームをマネジメントするマネジャがいます。
マネジャの仕事の中には、①目標を設定する。②組織する。③動機づけとコミュニケーションを図る。
④評価測定する。⑤人材を開発すること等があります。
チームで働く社員は、次のように働く必要があります。
コミュニケーションを取るために自分自身でしなければならないことは次の事です。
このように説明してきましたが、皆さんが、「チームワーク」で働くためには、焦る必要は、ありません。
皆、始めは余り上手に出来ないものです。先輩たちも行動しながらだんだん出来るようになりました。
始めは、わからないことは、指導してくれます。重要なことは、恐れずに行動することです。
「社会人基礎力」チームワークの指導